日向サンパーク温泉「お舟出の湯」の今後 (11月29日/日向市の現地説明会)

11月29日、午後1時から現地の管理棟で「日向サンパーク温泉館」の現状と今後について日向市から説明、見学会、意見交換会がありました。

日向市「道の駅日向」:サンパーク公園内にある旧温泉館:令和2年9月30日に廃館されている

説明会には多くの方々が参加されました(約50名)

浴室はそんなに傷んではいない。天井はシロアリ被害で剝ぎ取られている。眺望は抜群です

≪経緯≫

▶平成14年7月1日に開業。
▶同月18日、レジオネラ事故が発生して、多くの感染者が続出。

▶温泉館は休館。感染症に詳しい専門家に浴槽の改修を指摘され、殺菌手法の手ほどきも受けて浴槽の改修工事が終了。平成15年11月13日に再開。

▶再開と同時に多くの愛浴家が押し寄せ、大変な賑わいを見せていましたが、温泉ブームの熱も冷め、赤字経営の連続。極めつけは、「新型コロナウイルス感染症」の蔓延です。

▶令和2年9月30日、ついに「日向サンパーク温泉施設条例」が廃止され、事実上、温泉館は閉館となる。
▶令和5年、民間企業による温泉再開を目指し、施設改修費の一部を支援する補助金として市は7,000万円(令和7年度まで継続)を用意。

以後、温泉館を視察した企業は27社でしたが…

  • 施設が広過ぎる(維持管理コスト)
  • 老朽化が進み施設本体や機械設備等の改修費用が高額なうえに、資材や燃料費の高騰で採算ベースに合わない可能性が高い(コスト高)
  • 温泉施設単体では集客が困難(利用者の見通し)
  • 湯量が不足しているほか湯温が低いためボイラーで沸かさなければならない(コスト)

…などの理由で、引き受ける企業さんがなく、現在に至っています。

浴室(一部露天)まだまだ使える浴室

≪公園内は大部分が宮崎県の土地≫

▶サンパーク公園内の土地は、大部分が「県有地」。日向市と宮崎県とで土地使用貸借契約を結んでおり、市は県から無償で土地を借り受けています。契約期間は令和13年度末までとなっています。

≪今後の契約は…≫

  • 契約変更を行った後で施設の民間事業者(温泉館を引受ける業者)への譲渡許可を求める。
  • 現契約を変更した後に日向サンパーク用地を県から市が購入し民間事業者に売る。

この二つの選択肢しかありません。

≪自然公園法の規制≫

▶サンパーク公園は日豊海岸国定公園内にあるため、自然公園法の規制があり、温泉から他の施設にするには、県審議会の承認が必要とされます(1年間ほど…)

≪調査・検討≫

このような縛りがあるため、日向市としては温泉施設としての再開を断念。引き続き、サンパーク全体の活性化策を幅広く検討することになりました。併せて、温泉施設の解体を含めて、別の用途への転換についても研究することとしています。

(道の駅(物産館)は継続して借地を延長。温泉施設の用地は今後の活用方法を決定した後に再協議することとしています)

≪今後の活用案≫

  • 更地化(建物を解体して更地化)
  • 別用途での利用(温泉館ではなく内部を改修して別用途で利用する)
  • 民間への貸借(解体して土地を購入、県の許可を待って民間事業者へ賃貸。温泉以外の目的で活用)

以上が考えられるとしています。

休憩室。一部で雨漏り個所が見受けられる

レストラン。しっっかりしている。料理は旨かった

≪考察≫

私が市役所職員のころ、温泉館が開業して間もなく、レジオネラ事故が発生。ほぼ全職員が保険屋さんとなり、二人一組になって10件ほどの感染者宅を訪問。保険金の支払いで対応に当たりました。いろいろと苦労した経緯があります。

また、市職員が温泉館の入浴券(10枚一束)を年に2回購入し、赤字経営からの回避を図ったこともありました。

更に、私自身も知人を通じて企業さんに現地を案内したこともありましたが、老朽化が著しい施設を目の当たりにして断念。残念な思いをしたこともありました。

ある民宿経営の方はこうおっしゃっています。「今でも温泉があると聞き、宿泊に来ました。残念です…と言われる」と…。

説明後の意見交換会では、「銭湯ではだめなのか…」、「サウナや他の施設での利活用を…」、「温泉の経営手法がわるかったのではないか」、「他の温泉施設は継続しているのになぜやめるのか…再開を願っていた」、「クラウドファンディングで改修費用を集めてはどうか」、「シロアリ被害は食い止められなかったのか」…などなど多くの声が響きました。

私も、再利用、サンパーク公園全体を活性化できる施設…市内外の皆さんが訪れたくなるような魅力ある施設、居場所、癒しの空間を…市職員としつこく協議してまいりたいと思っています。ブログを読まれた方々も一緒に考えましょう。ご連絡をお待ちしています。