12月市議会報告Ⅰ・民生・児童委員について

地域福祉の担い手「民生委員・児童委員」が活動しやすい仕組みづくりについて

夜明け(美々津・一ツ神)

(2021年12月議会で3点について一般質問を行いました。第1弾として上記タイトルの「民生委員・児童委員」について、執行部である行政(日向市)との質問・答弁の一部をご紹介します。なお、本文は、正式な会議録ではありません。概要をお伝えするものです)

≪小林の質問1≫

 地域の福祉活動を担う民生委員・児童委員は、新型コロナウイルスのまん延や自然災害が多発する中、ひとり暮らしの高齢者の家庭訪問や児童虐待の早期発見、生活相談など、民生委員法に掲げられている地域の見守り役としての業務はますます重要性を帯びていますが、近年、活動内容が多岐に渡っており、課題も多いと聞きますが、以下を問うものです。

(1)課題の把握はできているのか問います。

(2)課題の分析と今後の改善策について伺います。

(3)民生委員・児童委員の現在の活動費及び他自治体との均衡、妥当性について問います。

(4)特に、コロナ禍の中での活動に支障はなかったのかどうか。支障があったとすれば、今後の対応についても伺っておきます。

(5)民生委員・児童委員と地域包括支援センター、社会福祉協議会、区長公民館長 連合会との連携はどうか。また、同委員のスキルアップ研修会等は実施されているのかどうかも伺います。

≪市長・部長の答弁1≫

 特に重要な課題は、担い手不足と高齢化であると思います。要因は、核家族化や地域コミュニティの希薄化、自治会加入率の低下、職場の定年制の延長などが挙げられます。さらには、地域の課題が複雑多様化していることで、活用の負担が増加していることも考えられます。

 改善策は、同委員の皆さんの活動の周知や啓発を図るとともに、負担軽減及び担い手確保のために各自治会に「地域福祉部」を設置したり、地域福祉サポーターを配置するための育成を推進しています。

 コロナ禍の中での活動ですが、全国民生委員児童委員連合会からの通知で、緊急事態宣言中の高齢者等への訪問活動が制限されるなどの措置がとられています。

 従って、電話による健康観察や相談、夜間における家屋の点灯確認などを行ってもらったと聞いています。

 今後は、電話やメールはもとより、SNSなどを活用した対応を検討しています。

 そのために必要な名簿等を提供して要望に応えています。研修制度も県社会福祉協議会や市の協議会などで多くの研修会を実施しています。

 活動費は、1名あたり年間12万400円。国から県を通じて支給される交付金が半額。残りの半額を市が支出しています。県内9市は同額で妥当であると思います。

 他機関との連携についても、毎月開催される市の協議会に市に担当者と社会福祉協議会のコーディネーターが出席して情報交換や意見交換を行っています。地域包括支援センターとは、年1回、同委員や地元の関係者を交えた研修を行っています。

 更に、区長公民館長連合会とは、定期的に民生委員・児童委員協議会の3役が共通課題の協議を行っています。

≪私:小林質問2≫

►質問 民生・児童委員の任期は3年。2016年度の改選時は、全国で8,700人の欠員でした。2019年度は1万1,476人の欠員。来年度は改選時期です。まだ増えると思います。日向市の現在の欠員は何名でしょうか?

 欠員である地区はどなたが代行しているんでしょうか?

 民生・児童委員の活動項目は、民生委員法の第14条で6項目となっていますが、本市の社会福祉協議会がまとめている2020年度の現状報告書では18項目にも及んでいます。
 この際、今の時代にあった活動内容の抜本的な見直しを図るべきです。

 活動費についても、足りないと思います。全国市長会を通じて国に対し必要な見直しの要望活動を展開すべきです。

 コロナ禍での対処法の一つにタブレットの貸与を行ってはどうでしょうか。電話や見回りだと活動量が半端ではないでしょう。自治体によっては、そういうことも考えている自治体もありますから、同委員目線での改善策を要望しておきます。

 自治会に地域福祉部を組織する…との答弁がありましたが、市の周辺部、周縁部の自治会でも過疎化、高齢化が著しく、対応しきれるのかどうか疑問です。地域共生社会というのも活性化を促す仕組みとして有効ですが、実情をよく観察して検討することが大事ですがどうでしょうか。

≪市長・部長答弁2≫

 欠員は4地区あります。区長や班長さんが代行されております。

 同委員は、活動項目が多岐に渡り、なり手が少ないと認識しています。サポート体制の構築が求められますが、各地区の地域福祉部のというような組織が必要になってくると思います。
 また、同委員の皆さんの活動内容の周知が行き届いていないとも聞いています。理解いただけるような広報活動も行いたいと思います。更には、業務の見直しも十分、検討しなければならないと考えています。

 サポート体制については、区長公民館長さんを含めて、地域を支える方々が必要になる時代であると思いますので研究したいと思います。

 タブレットの支給など、ご提言はしっかり受け止めて今後の政策に反映していきたいと考えています。

≪私:小林質問(要望)≫

 サポート体制の充実という視点から、自治体によっては近傍の福祉大学との協定を締結している自治体もあるようです。延岡市の九州保健福祉大学もありますから、連携協定を結び、生の実習も兼ねた大学生のサポート体制を構築してはどうでしょうか。要望しておきます。

【小林:考察】

 私の母も長年にわたって民生委員・児童委員の役割を担ってきた。商売をしながらの活動で、地区の見回り、だれそれが入院・退院の際には自宅や病院を訪ねたり、病気と聞いては、駆け付け、社会福祉協議会へ問い合わせていた。民生委員法施行以来100年以上が経過している。
 行政も今の時代にあった同委員の活動内容の見直しはもとより、同委員が相談できる地域包括支援センターや社会福祉協議会のマンパワーの充実・強化が求められる。行政も包括支援センターや社協へ丸投げするのではなく、相談・サポート人材の充実のための必要な財源は委託費の中にしっかり確保してあげる…などのテコ入れ策が今や必須ではないだろうか。


 「待ち」の福祉ではなく「攻め」の福祉へとスイッチを切り替える時代に入っていることを忘れてはならない。