一般質問:12月定例市議会報告Ⅲ・自治体DX

「市民が来なくても、いろいろな手続きができる市役所」の実現に向けた取組みについて(自治体DX)

(この質問や答弁は正式なものではありません。概要をまとめたものです。)

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壇上からの質問

 高齢者やひとり親世帯等の方々が、わざわざ仕事を休んで市役所に出向かずに済む「市役所に来なくても各種申請から受取りまでの手続きができる市役所づくり」への市民の期待は大きいものがある。

 このことを実現するために、日向市も総務省が2020年12月に定めた「自治体DX推進計画」、及び、本年7月に策定された「自治体DX推進手順書」に基づき推進する必要があるが、以下の項目を問います。

≪小林の質問≫

(1)マイナンバーカード普及促進の取組みについて

① 国の計画では2022年度末までに、ほぼ全国民への交付を目指しているが、近い将来、 スマートフォンにマイナンバーカード機能を搭載する検討も進められている。

すでに健康保険証は本年10月20日から運用を開始しており、運転免許証は2024年度末から統合されることも決まっている。いずれもカード保有が前提となるが本市における現在の交付率及び交付率向上に向けた今後の取組みを問う。

≪市側の答弁≫

 日向市の交付率は39.29%。今後の取組みは、出張申請窓口の開設、各事業所への出張申請サポートの実施、広報車両によるPR、大型商業施設での出前申請などを実施する。

≪質問≫

② 法改正で、希望すれば金融機関の口座番号も登録できるようになる。コロナ関連の給付 金も含め、支給手続きの簡便化やスピード化も期待できるし、市役所、市民双方のメリットは大きい。積極的に進めるべきと考えるがどうか。

≪答弁≫

  コロナ関連の給付金などを直接、対象者の口座に振り込むことから、利便性の向上や市の事務量の軽減にもつながる。国の制度内容やセキュリティなどが示されれば、PRを強化して促進する。

(2)行政手続きのオンライン化の取組みについて

 システムの流れは、電子申請 ➡ 電子決裁、電子通知(電子契約)➡ 電子保存・利活用となるが、以下を問う。

≪質問≫

① 本市のホームページでは、様式のダウンロードサービスはあるが、電子申請できる業務が見つけにくい。ボタンも他市のようにトップページの上部に貼り付け、市民に分かりやすいフォームにすべきと考えるがどうか。

≪答弁≫

 先進自治体の事例も参考にしながら、市民が利用しやすいホームページの改修に取り組む。

≪質問≫

② マイナポータルの「ぴったりサービス」利用に向けた作業の進捗を問います。

≪答弁≫

  国の計画では、子育てや介護関連の手続きや災害時の罹災証明書の申請、転出入届の予 約については2022年度までにオンライン で行うこととされている。今後は、国の具体的な計画が示された後に取り組む。

≪質問≫

③ 「脱ハンコ」について、その後の進捗を問う。また、次のステップとして電子決裁へと  移行するが、電子印鑑、電子署名の活用についてはどうか。

≪答弁≫

  本年、1月の時点で、押印が必要な申請書1,500件のうち、1,380件をハンコ無しに見直した。署名か印鑑か…の問題ですが、現段階では関係部署で情報収集にあたっている段階。今後も調査研究する。

≪質問≫

④ 総務省のガイドラインによれば、自治体が個別に運用している情報システムを2025年までに標準化・共通化することとされている。本市は、住民情報などの基幹系システムを 全国に先駆け、クラウドシステムを構築している。模範的な取組みをすべきだがどうか。

≪答弁≫

 標準化の作業は、現在、国保業務の標準化を構築中。来年1月からの運用開始を予定している。後は、クラウド加入自治体と連携して取組む。

≪質問≫

⑤ デジタル庁による「引越しワンストップサービス」のサービス検証事業に、本県では宮崎市と都城市が参加している。本市は参加していないが、マイナポータルを通じた転出入予約を電子ベースで実現する画期的な取組みである。不参加の理由を問う。

≪答弁≫

 システムの整備や体制の課題もあり、検証事業への参加は見送った。

≪質問≫

⑥ DX推進の手順書に基づいたステップ0からステップ3までの4つの手順のうち、本市は、現在、どのステップの段階なのか伺う。

≪答弁≫

 本年度中には、ステップ1の「全体計画」、来年度はステップ2の「推進体制の整備」へと移行する。副市長を長とする「情報化推進委員会」を立ち上げる。

(3)「誰一人取り残さない人に優しいデジタル化」に向けた取組みについて

≪質問≫

① 高齢者や低所得者などデジタル弱者への対応も重要。本市の取組みはどうか。

≪答弁≫

 国は「デジタル活用支援推進事業」を取り入れた携帯ショップを活用した講習会を全国展開している。日向市も「㈱QTネット」と連携して11月から12月にかけて市内7地区公民館で計14回のスマートフォン講座を開催している。

≪質問≫

② 行政のデジタル化を加速するため、体制の充実・強化を図るべきだがどうか。

≪答弁≫

 本年4月に「ICT推進係」を総合政策課内に組織して体制強化を図った。次年度は、仮称「行政改革デジタル推進課」を組織して「自治体DX」を推進していく。

≪小林たかひろ:考察≫:誰もが市役所に来なくても各種手続きが手持ちのスマホやパソコンからできるシステムづくりは、「自治体DX」という名称で国が進めています。
 日向市の人口は、現在6万人を下回っています。国の人口問題研究所が推計した数字では、2040年の日向市の人口は48,600人。その時の自治体の課題を考えますと…

①支え手を失っていく地方(人口は3割減、職員数は半減)➁標準的な人生設計の崩壊による雇用・教育の機能不全 ③都市のスポンジ化と朽ち果てる社会基盤…

 様々な負の連鎖現象が起こります。これを迎え撃つには「新たな自治体運営の在り方」として「自治体DX」を国は推進しているのです。手法としては…

①スマート自治体への転換➡AI(人工知能)やRPA(ロボット)による業務への移行(軽度な業務)。②「公・共・私」による暮らしの維持 ③広域連携による行政の推進…この3点が掲げられます。

 この手続きを県内でいち早く取り組んでいるのが「都城市」で、マイナンバーカードの交付率も全国1位です。パソコンやスマホから申請様式をダウンロードできる件数も多く、推進体制も昨年度に組織していますし、既に都城市民は利便性を享受しています。我が日向市も国の情報を先取りして、先手、先手の攻めの行政で、10年後、20年後を見据えた都市形態を構築することが求められます。高齢者やひとり親世帯、障がい者の皆さんも市役所へ行かずとも申請から通知まで、自宅に居ながら出来るシステムを待ち望んでいます。

 《用語の説明です》

※「ぴったりサービス」

 市役所の窓口に出向く必要がある子育てや介護などの申請や届出などの手続を、パソコンやスマートフォンなどを利用して「いつでも」「どこからでも」行うことができるサービス。

※「引越しワンストップサービス」

 引越しにともなう手続きが、オンラインで一括申請できる便利なサービスのこと。行政機関への各種届出や年金の住所変更、電気・ガス・水道などのライフラインの変更手続き、銀行口座の住所変更手続き、保険の登録住所変更手続き、郵便局の住所変更手続きなどをワンストップでいつでもどこからでもパソコンやスマホ等からできる仕組み。

※「RFI」

 企業や官公庁などが業務の発注や委託などを計画する際、発注先候補の業者に情報提供を依頼して応募要領に盛り込む制度。

※「DMO」

 観光地域づくり法人。地域の「稼ぐ力」を引き出すとともに地域への誇りと愛着を醸成する「観光地経営」の視点に立った観光地域づくりの舵取り役。多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定して戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人。