日向市:市営住宅の空き室対策

 未来へ向けての方向転換「日向市公営住宅中長期整備計画」(R3年3月策定)を紐解く        

日向市が管理している市営住宅は、現在29団地、127棟、1,332戸。多くは高度成長期に急増した住宅需要に呼応するために建てられました。住宅困窮世帯の受け皿として、セイフティーネットとしての役割を果たしてきたのです。

ところが、人口減少社会に伴う需要戸数の減少や居住世帯の高齢化、居住年数の長期化などから、需要と供給のバランスが壊れ始めています。

 また、入居を希望する世帯人員と住戸面積のミスマッチ…入居希望世帯人員の減少化(2〜3人)で広い部屋は希望しない世帯が増えているのです(少子化、核家族化の増加)。

 このことから、住宅の空き家が目立ち、市への家賃や共益費などの収入が減少しているのが現状です。また、空き室の共益費は入居している方々が負担するため、高くなっているとの多くの声が寄せられています。

市への収入が目減りすると、住宅改修事業が出来ずに老朽化が加速する現状にあります。通常、20年周期で改修されていた住宅ですが、127棟のうち90棟…全体の約7割が改修できずに、安全性を確保するうえで深刻な問題となっています。

 今後の対策ですが、計画によると、適正な管理戸数の確保…つまり、耐用年数に問題のある団地や空き家率が15%以上の団地、同じ敷地内に複数点在している団地については、集約若しくは再編(棟数を減らし、空き室への引越しなど)する方向性が示されています。

 更に、①民間のノウハウを活用して民間主導に切り替える ②施設の複合化やテナントの併設 ③駐車場料金などの見直し ④居住者の希望に応じた新しい住環境の確保…などの対策を行おうとしています。

 小職も現職時代、市営住宅の担当者として東奔西走する日々を送っていました。入居を希望する方も多く、かなりの倍率で抽選会を行っていた記憶があります。時代の変遷とはいえ、同中長期計画の実効性を高めるためのいち早い対応が求められます。

 また、同計画を読み解くと、〇〇年までにどこをどうする…という「数値目標」が示されていないのです。私は、このことについても言及し続けています。